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かつてその好奇心ゆえに侵入を試みた者は多くはないものの、その全てが辿り着くことはおろか、見つけることすら出来ずに終わっているのだから。
けれどアイリスは辿り着いた。
そして手を伸ばせば届く所にある救いを、彼女は手放すつもりは、ない。
驚き固まったテルシャを出し抜くチャンスは今しかない。
そう直感したアイリスは迷うことなく飛び込む―――が、そこはやはり長。
突進してきた彼女の体をその体でもって受け止める。
その衝撃はいかほどのものだったのか、テルシャの顔は僅かにだが歪んだ。
「一体何事だというのですか!?」
「お願いです、テルシャ様!紫神様、紫神様に会わせて下さい!リリアが、もしかしたら『アクア・ファング』に巻き込まれたかもしれないんです…!」
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