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「リリアが!?それにどうしてその名を…そう、あなた達はダラン様と仲が良かったものね。…けれど、駄目です。通す訳にはいかないの。頭の良いあなたなら解るでしょう?それは禁であり、許されることではないの!」
そう言ったテルシャの表情も辛いものへと変わっていった。
何とかしてやりたい気持ちと、長としての責任と、その二つの間に彼女の瞳も揺れていた。
「処罰でも何でも受けるわ!だってリリアは、わたしの大切な親友だもの!」
ただひたすら真っ直ぐな想いは時に危険を孕み、それにテルシャは気おされてしまった。
『処罰』それもまた海の掟の一つである。
罪といっても様々だが、何にせよ前例がない。
しかも海掟最大の禁だ。
いったいどれほどの罪が待っているのだろう、テルシャはゾクリ、背筋の凍る思いをした。
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