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ふわふわ揺れる銀髪の巻き毛は見る角度によっては緑がかって見える。
彼女は東海と北海の間で生まれた、俗にいうハーフである。
そのおっとりした表情はリリアとはタイプが違うものの、文句なしの美女である。
「あ!そーだった!アイリスこめんッ!」
「そーよ。見に行こうって言ったのはリリアよ?まったく仕方ないんだから…。」
両手を合わせて謝るリリアに、アイリスは呆れたようにため息をついた。
おっとりとしたような外見とは逆に、しっかり者の彼女が約束を違えることは無い。
「あ、その本また読んでるの?ダランじいも色々集めたわよね。」
「うん、ダランじいのコレクション凄い面白いよね。でもアタシはこの本が一番好きだなー。」
リリアは手に持っていた一冊の本の表紙を丁寧に撫でた。
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