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気にくわない。
最近お兄は後輩の龍太郎って子がお気に入りらしく僕を放置してまで、その子に会いに行っている。
本当、気にくわない。
一度着いていこうとしたら、駄目って言われたし。
「お兄の馬鹿…」
昼休み暇になってしまって、自分の机に突っ伏してふて腐れてたら、背中に誰かの手がそっと触れた。
誰か、っていっても誰なのかは分かってるんだけど。
「お兄!?」
勢いよく顔を上げたら、お兄が優しく微笑みながら僕を見つめていた。
「やっぱり拗ねてた」
くすくす笑いながら頭を撫でられて、はっと我に返って慌てて立ち上がってお兄に抱き着く。
お兄が優しく抱きしめ返してくれて、嬉しくなった僕はさらに抱き着く腕に力をこめた。
放置されてた分思いっ切り甘えてやる!
(おにいー…)
(ん、寂しい思いさせてごめんね)
End
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