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ブラコン兄弟は、今日も絶好調です。
「お兄、はいあーんっ」
ちいがにこにこしながら先輩に箸を向ける。
先輩は少し照れながらも素直に口を開いた。
…見せ付けてくるね、うん。
ていうかそもそもなんで俺達も一緒に食べてるんだっけ?
「裕翔くーん、魂飛んでるよー」
ぺちぺちと軽く肩を叩かれて、飛びかけていた意識が現実に戻る。
「どしたの?」
山ちゃんが心配そうな顔で俺の顔を覗きこんで、眉をしかめる。
心配してもらってるのにちょっと不謹慎かもしれないけど、山ちゃんのその表情が可愛くてしばらく固まってしまった。
か、可愛い…!
「裕翔くん?」
「あ、ごめん!大丈夫だよ」
にこっと笑うと、山ちゃんもほっとした表情で微笑み返してくれた。
…ブラコン兄弟は、まだ二人の世界に入ってるけど。
「ね、僕にもあーんして?」
「えー…」
「嫌?」
(山ちゃん…俺達もあーんする?)
(裕翔くんがされる側ならいいよ)
End
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