第一章 武下 拓海

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ふう、と溜め息をついても息が白くならない程度に寒い季節のこと。 バイトが終わってくたくたになりながら終電で家へ向かう。 今年で高校三年生になる僕は誕生日が近い彼女の為に日夜バイトに励んでいる。 あまり高価なものは買ってやれないけどできる限り喜ばせてやりたい。 目標金額まであと少しだ…! 今年のプレゼントは前にデートしたときに見つけた美也が欲しがっていた指輪だ。 ペアルックだからちょっと恥ずかしいけど…僕も着けてみたかったりする。 でもやっぱり永遠の愛を誓います、みたいでなんだか照れ臭いけどね。
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