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校長『この三年間を有意義なものにして下さい。これをもって祝辞とさせて頂きます』
パチパチと疎らな拍手が周りから聞こえる。
駿介『想像以上だな。こりゃあ』
駿介は自分の席から周りを見回した。目に入る新入生は殆どが不良。覚悟していたつもりだったがため息が漏れる。
司会『これで帝国高校入学式を終了いたします』
司会が言い終わると体育館のドアが開いた。全員の目線はそちらに向く。そこには1人の生徒が立っていた。
?『校長。せっかくの入学式に俺の挨拶なしってのはないんじゃないか』
校長『しかし高橋…』
高橋『堅いこと言うなよ』
そう言うと高橋という生徒は壇上にあがり、マイクを取ると、
高橋『新入生の諸君、入学おめでとう。俺は総番の高橋智幸だ』
それを聞いた生徒たちがザワザワしだす。
駿介『あの人がこの学校のトップか』
高橋『いきなりだかお前らにはこれから各クラスの代表を決めてもらう。代表は明日の放課後生徒会室に集合。以上』
高橋はマイクを置くと壇上から降り出口へと歩く。
生徒1『クラスの代表じゃなく、俺が今から総番になってやんよ!』
1人の生徒が席を立ち高橋へ向かって殴りかかる。高橋はそれを避け、頭突きを食らわす。
生徒1『うっ…』
男子生徒は白目を向いて気絶する。
高橋『明日来なかったクラスは俺たち上級生がツブす』
そう言い残し体育館を出る。
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