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「某…お館様に…見合いを…」
ツキッ…と、痛むが花梨は幸村に
「…幸村様?貴方は真田の嫡男。お館様も、貴方を想って…」
「嫌でござる!!」
「ゆ、幸村様?!」
花梨の肩を掴み、幸村が真っ直ぐ見据え…花梨は戸惑った。
「某は、花梨殿を!!」
「あっ、だ…駄目!」
花梨の手が幸村の口を塞ぐ…
「…幸村様…私は武田の姫に御座います。気持ちに…お答えは………あっ!」
…塞ぐ手を払い、迷いなく花梨を見詰める
「お慕い致しておりまする!」
「あ、…幸…村様…」
春の陽気の中、あれ程「破廉恥ぃ」と騒いでいた、彼の面影は無く…
花梨は、迫りくる幸村の顔を……ゆっくり目を閉じながら見詰める。
イケない、と感じつつ身を委ね…2人は、唇を重ねる。
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