恋の華

3/9
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
  「あ、あり…がとうござい…ます」 「良いって事よ! …で、あんた名前は?」 「うち…? うちは、茉奈(マナ)言います」 「茉奈か…良い名前だな。 …で、茉奈はなんで此処に居るんだ?物騒だろ?」 茉奈は人混みを指差し 「…あ;祭りの活気に負けてしもたから…逃げたんよ」 「ふぅん…なんで茉奈は関西弁が下手なんだ?」 「うち、生まれ違うし…元は訛り、無かったんよ…」 「へぇ、そっか…」 「あぁ~ぁ…これじぁ神輿見れへん;折角、脱け出して来たんのに…」 と、肩を落とした茉奈の頭をポンと叩く。茉奈は慶次を見上げる。 「なんだい、神輿が見たかったのかい?だったら、早く言ってくれれば良いのに」 「ふぇ!?…け、慶次さん?」 「さぁ、行きますか!」 茉奈の手を取り、慶次はグイグイ進んでいった。人混みに流されない様に、しっかり茉奈を守りながら…
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!