勇者と忠誠

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筆頭貴族ジャルバーン家。 前述した汚職事件を起こした一族である。 国を正すには、元になっている元凶を潰すのが一番。 手をこまねいていえる国に代わって俺が天誅をくわえてやろう。 そうすれば誰もが俺に感謝し、膝まづくに違いない。 俺は門をくぐり、広大な庭園を歩く。 さすが、筆頭貴族を呼ばれるだけはあり、よく手入れされており趣味はいい。 「誰だっ!」 「ここにいたぞっ!」 「捕えろ!!」 数人の私兵を叩きつぶし、俺はようやく屋敷にたどりついた。 とりあえずドアをノック。 しかし、反応がないので、魔法でドアを吹き飛ばす。 ドゴンッ! 轟音を上げながらドアが木端微塵になると、馬鹿みたいに広い屋敷の内部が明らかになる。 シャンデリアに彫刻、絵画。 ありとあらゆるものが値をつけられない程の一品だというのが一目で分かった。
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