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「オペレータって大変ですよね。作戦中は24時間司令室に詰め込まれて、そうじゃないときもずっと雑務やってるし。」
「まぁ彼らも仕事だからな。」
ファイルをいじりながらそう答えるデビッドさん。
レイン准将は比較的休暇をしっかり取ってくれる理想的な上司なんだよ、と整備のおじさんが言っていたことを思い出す。
そんな上官だからこそ有能な人材があつまるのか、と人望の厚さに毎度感銘を受けるのだ。
「さて、大事な連絡があったな。」
目の前の仮想ディスプレイを閉じて此方に面を向ける。
「まず一つ目は、君のいるタンデム式二足型戦闘飛行機特殊部隊に新人が入る。」
思わずデビッドさんの顔を見直してしまう。
なぜならこの基地にあるタンデム式二足型戦闘飛行機特殊部隊、通称「二戦特殊部隊」に所属しているパイロットは僕しかいないからだ。
他のパイロットは「二戦部隊」に所属していて少し離れた施設で訓練しているため、訓練するにも何をするにも単独行動だったのだ。
「という事は、パートナーができるってことですか?」
前に出てしまいそうな体を抑えて、質問をする。
「さぁな。二人とも操縦士向けなら、パートナーにはなれないだろうな。」
「たしかに、そうですね。」
肩が落ちそうになるのを必死に抑える。
するとデビッドさんは冗談だよ、と笑った。
「きっと上手く行くさ。な、カワムラ少尉。」
突然の知らない名前に驚く。
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