短編2

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「虹色ってどんな色」 ある少年が言った 彼女は困った。どうやって言葉で表せばいいかわからないからだ 彼女は少し考えこう言った 「素敵な色よ」 言葉にしたがそれが適切な答えではないので彼女何だかもどかしかった だが少年は「そっか」と満足したように答えた 「じゃあ雨は好き?」 雨は好きじゃない。だけど少年の答えに素直に言っていいのか迷ったが 「いいえ、好きじゃないわ。だって遊べないもの」 正直に答えた。その方がいい気がした 「僕は雨が好きなんだ」 と少年がいった 「どうして」 と彼女は返した すると少年は「お母さんが散歩に連れてってくれるんだ。晴れの日は外に出ちゃダメって」 なぜだろう?普通は逆なのに だけどなぜ?とは聞いてはいけないような気がして 彼女は聞かなかった 少しして少年が「僕ね、雨の日の散歩をしてたまに途中で晴れたらそこから虹が出てるの。それを少し止まって見てるのが好きなんだ」 「そうなの」彼女はそれを心に思い浮かべながら微笑んだ そのあと少し話して帰った。 その後もたまに少年と話した場所に行ったが少年を見ることはなかった ある雨の日、学校から家に帰ろうと傘をさした 天気予報は一日中雨とのことだったがその日は途中で晴れた 彼女は傘をしまった。何も考えずふと空を見ると虹ができていた 彼女はなぜか懐かしさを覚えた。虹を見るのは久しぶりだが、そういうのではない わからないままなので、とりあえず歩いた 歩いてたら道路の端に2匹のカタツムリが止まっていた 大きさが違うから多分親子だろうと思った これもなぜだかわからないがとても楽しそうに笑ってるような気がした 今日は何だか変な日だ。だがこの日から彼女は雨も好きになったと言う。
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