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両手で顔を覆い隠す僕を抱き抱えた筆頭株主とすれ違う女中さん達が、ヒソヒソ何かを言っている。
頭部を隠す物がない今の僕には気になって仕方ない!
何をヒソヒソと言っているのですかあああああああ!!!
女中さん方の視線もヒソヒソ話も気にならない筆頭株主は、スタスタ歩く。
「‥‥‥」
与えて貰った僕の自室に来るや否や、僕を下ろしてくれた筆頭株主は溜息を一つ零した。
地に足を付けた僕は疾風の如く布団を敷いて、スライディングで潜り込んだ。
「お前、変わってるな‥‥」
「自分の目玉を食べただなんて言う君に言われたくないよ」
「Ha!
饒舌になりやがって」
「はぁー、落ち着くよ‥」
「‥‥‥。
じっとしてろよ‥っても動けないんだったな」
嘲笑い、僕の部屋から出て行った筆頭株主。
笑いたきゃ、もっと笑え!
今の僕に怖い物なんかないんだからなっ!
あるとすれば来なくて良い睡魔ぐらいさっ!!!
「来るな‥、来てくれるな‥」
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