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ぽつり、ぽつりと広く間隔を空ける街灯。
微かな光しかない細道をゆっくりと歩く。
このまま夜が明けなかったら・・・
自然とそんなことが頭に浮かんだ。
明日になれば、いつもと同じように街に活気が戻ってくる。
近所のおばさんの世間話。
子ども達の笑い声。
そして、働く人々の険しい顔。
このまま夜が明けなかったら・・・
もう一度、そんなことを考え、夜に支配された世界を想像していた。
そのうち、緩やかに曲がっている細道に差し掛かった。
ここを抜けて数分歩くと、そこは荒川だ。
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