2/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「さあさあ皆様、 お時間が押しておりますからお弁当はお車で」 大月見が一同を促しました。 「さうですよ羽生田君、お後になさひ。 えゑゐ、喰らふでなひと言ふておる! ゐゑ、今頂ひてしまつては、後でおやつがありませんよ」 「はい、あぐりさん」 はにゐ君は今しもスウツケヱスごとお弁当を食べてしまふ処でしたが、 おやつが無くなつてしまつては大変です。 ぱたんと蓋を閉めました。 お利口賛♪ それにしましましましても、あぐり様が一瞬ゴルゴン化なさつたやうに見へましたが、気のせひでせうか? 雲呑鍋氏も其れを目撃しましましましたが、 ゐや此れは目の三角いやさ錯覚だと自分に言ひ聞かせておりました。 「あぐりさん、ぼく、ちゃあんと持つてきたでしよ、ほめて」 (≧∀≦) ヲヤ、はにゐ君たら パスポヲトを持つて来てゐます。 「まあ、羽生田君、 北海道は日本の領土です。 パスポヲトは要らなひのですよ」 「えゑ!?」 Σ( ̄□ ̄)!ガーン パスポヲトがバスポヲトガバスポヲトガ… いらなひイラナヒイラナヒ…。 (↑エコー) お可哀想に、はにゐ君はがつくりと項垂れ床に伏してしまひました。 あぐり様に誉めて頂くためにパスポヲトだけは忘れまひと…。 その代わりにギタアを忘れる処でしたが(苦笑) ギタリスト様ですのに。 (一部実話) 「だつて『ほつかひだう』は『ぺれすとろいか』のおりにどくりつしておうこくをきずひたって、おゆひとくんが」 御湯人君といふのは 「ほっと・たぶ」の ヴォーカル様でありまして。 「『ぺれす』って 露死亜語でどんぶりのことで、 とろといかが」 (↑のってません) 「困った人ねゑ、国家機密を間違へたりして」 あぐり様はクスリと微苦笑なさひました。 お優しひいつものあぐり様です。 どうやら、先ほどのは見間違ひのやうですね。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!