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「さあな。レギオンは白塩化症候群のせいで別次元の元素構成に変態してる………ストライカー装甲車の12.7㎜機銃くらいじゃ、かすり傷がせいぜいだ」
「そ、そんな………じゃあその鉄砲は何なのよ!」
「丸腰じゃカッコ悪いだろう?」
ピアースはそういってニヤリと笑うと、再び腕時計を見た。通電障害に対応すべく装備した時計は支給された自動巻き腕時計ではなく、結婚記念に彼の妻が贈ってくれたロレックスのデイトナ・モデルだった。
頑丈で狂いも少なく、時間計算の欠かせない任務では実に頼りになる。その時計が、もはや余裕がないことを報せていた。急がなくては………。
ピアースが皆に声をかけようとした時、スコットとウォルフが同時にディスクの抜き取り作業を完了し、続いてブリックマンがコントロールから引き抜いたアクセス・コンパートメントの解体も終了した。
そこから出てきたのは直径30㎝もある特大サイズのハードディスクであり、人工知能のメインフレームが記録されている代物だった。
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