僕ら夏喜の部屋で

3/5
前へ
/65ページ
次へ
2人の間に微妙な空気が流れた。 僕は《あること》を決心した。 「俺、練習中、北川とのラリーがずっと頭から離れなかったんだ」 突然の言葉に夏喜は動揺してた。 しかし 僕は続ける。 「北川とのラリー…すっげえ楽しかった。あんなにテニスを楽しいって感じたの初めてだった」 「ありがとう」 顔を赤くした夏喜が言った。 「俺、なんでそんなに楽しいか考えてみたんだ」 自分の中の鼓動が高まる。 「それで、やっとわかった」 夏喜はハッとした表情を浮かべた。 「俺、北川の事………………………好きみたいなんだ…」 言っちゃった。 夏喜はどうしていいか分からない感じだった。 しかし… 「夏喜も好きだよ」 …………… …………… …………… !!! 一瞬、心臓が止まった気がした。 しばらく2人は見つめ合った。 2人とも顔は真っ赤だ。 『付き合って』 2人同時にその言葉を言った。
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加