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「はいはい落ち着けおまえら~。あ、こら永沼、お前ビデオカメラをセッティングするな。アホか」
その声を聞いて永沼は渋々ビデオカメラをカバンに戻した。
「いつもそんなの持ちあるいてんのか?お前?」
「いや、今回はたまたまっすよ」
宇野の問いに、永沼は事もなげに答えた。
「………まあ、別にいいけど。
よし、んじゃそろそろ転校生呼ぶぞ~。お~い、入ってこ~い」
ガララララー
僕はゆっくり扉を開け、中に入った。
………。
僕は、皆の唖然とした視線を浴びながら教卓まで歩いた。
………。
皆は何も言わない。いや、何も言えないのかな?
「えっと………。
三笠未来(みかさ みらい)です………。この白髪は地毛です。染めたわけじゃありません。
あと、先生の紹介が誤解を生んだんでしょうが、僕は男です………。
これからよろしくお願いします」
皆のほうを見ながら、ミライは笑顔で言った。
きれいなアルトボイスが皆の耳に入った。
………。
あれ?ハズしたかな?
不安になるミライだったが………
「かわい~~!!」
「きゃー!!」
「え?ホントに男!?」
………大ウケだった。
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