勇気の守護神(仮)

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 僕は三島の相手をするのをやめ、去年改装したばかりの真新しいスコアボードを眺めた。  スコアボードには四回の裏までに、0が八つ並んでいる。  今日は競り合いだな。最低限のスポーツドリンクで、僅かに渇いた喉を潤してから、出番が来ることを祈る。なんとか八回の裏終了時点に、三点差以内で勝ち越していて欲しかった。  東北が下位に沈んでいる大きな原因の一つに、打線の迫力不足がある。  チーム打率が二割四分付近を推移しており、チーム得点数はリーグ最少。主力のFAによる流出や、衰えによるパフォーマンスの低下に、若手や中堅選手の伸び悩みが重なった結果だった。  当然、競り合いを制して勝ち星を拾うゲームが多くなり、リリーフの負担は大きい。今いるブルペンのメンバーも、ほとんどが疲労困憊である。
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