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たけるとぼけたは城を出てウォーネストの街を歩いていた。
「パワーストーンが他に八つもあったなんて…」
たけるがそう言うと
「お前のを合わせると九つだな。炎、水、風、地、葉、氷、雷、霊 の八つにお前の一つと闇と光もあるはずだ」
ぼけたは頭に入っている属性を思い出して言う。
「ぼけた先生、メリックは氷を作って食べていました。きっと氷属性だと思うのですが、なんだか強大な“純魔力”を感じたのですが…」
純魔力とは魔属性が持つ魔力をさす。
たけるが質問すると
「純魔力…奴が魔属性ならなんで自分でパワーストーンを集めない?面倒なのか?それともカスミって奴にはまだ知れていないのか…」
ぼけたが考える。
属性は最大三つまで持てるためおかしなことではないが、メリック程の者が強大な魔力を用いてなぜ自分の野望を果たすことができるのに動かないのかたけるは疑問を抱いていた。
「宿、どうします?」
たけるがぼけたに聞く。
「んー…野宿」
ぼけたがすらりと答える。
「えっ!?」
「トイレはどうします?」
「んー野〇」
ぼけたがすらりと答える。
「…とにかく宿確保ですね」
「ここ宿屋か?」
ぼけたが宿を見つけると誰も居ないが入ってみた。
中は荒れ果て、キッチンは汚れており、鍋の料理は腐敗していた。
「こんなとこ寝れませんよ…」
「なんだこの布団…黄ばんでるぅ…」
ぼけたの顔が引きつった。
「やめよう」
「ですね…」
二人は廃墟と化した宿を出た。
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