†13『闇の扉』

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宿探し、勿論ただでなんとか大丈夫そうな宿を探し続けたがどこもおんぼろでそんな良い宿はなかった。 ギュルルルゥ… 「腹…減ったな」 ぼけたが呟く。 ぐうー… たけるも腹が鳴る。 「そうですね…」 ギュルルルーゥ… ギュルルルルルー… グーギュルルゥギュルルルルー… 「どんだけ 腹減ってるんですか!!」 たけるがつっこむ。 「えーだって、朝食ったのローズプリンだけだしなー。こんなことならキャバクラのユーコちゃんにあんなもん買ってあげなきゃもっと上手いもん食えたのによ」 ぼけたが嘆く。 「先生は居候で金欠で父さんとこに居るのになにそんな買い物してるんですか!!」 たけるが説教を始める。 「いいだろ、人生楽しまないと損だぞ?俺は毎日が損だが…結局金だけ持っていかれたがな…このイライラをウォーネストにぶつけに来たちくしょー!!」 「結局お金取られただけじゃないですか!!八つ当たりに来たんですか!?…それより宿は…」 たけるはまたぼけたワールドに取り込まれていることに気付いて本題に戻した。 「だなーやっぱ野宿か…冬じゃねぇし死なねぇだろ?」 「敵に見張られながら寝るんですか…」 すると後ろから誰かに声を掛けられた。 たけるとぼけたが振り向くと、 そこには二十代位の茶髪で腰には剣があり身長は高く、顔立ちは良いが、右目に傷がある若い男が立っていた。 「″敵!?″」 男は答えた。 「いや、俺はお前らの敵ではない…。――味方であって、、 谷川の仲間だ」 突然現れたこの男は―… 一体何者なんだろう…?
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