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そんなこんなで準備が整い、ぼけたの顔が青ざめているのはさて置き、
テリウスは仕事があるらしく、たけるとぼけたで深緑の森にある霊属性のパワーストーンを取得するため、二人は森の奥へと足を運ばせた。
辺りは相変わらず静かで、鳥の声しか聞こえない。
「なぁ…このまま帰んねぇか?」
ぼけたが呟く。
「何言ってるんですか、来たばかりじゃないですか?」
たけるがひたすらぼけたの前を歩く。
ぼけたはその少し後ろを恐る恐る歩く。
「いや…その、漏らしたから…」
「そっちかいっ!!」
たけるはぼけたの願いを無視してさらに奥へと進む。
すると辺りが開けた場所に出た。
「この辺りですね、地図の場所」
たけるは辺りを見渡すが見渡す限り森の木、どこも似たような風景が広がる。
バサバサと木々の間を鳥が駆け抜けていった。
「なぁ迷子になんねぇよなこの森?帰れるよな?俺やっぱ失敗したわ、変えようのパンツ持って来るべきだった…足手まといだし、ケツ手まといだしな…」
「……」
たけるは無言で納得した。
「それより霊属性のパワーストーンを守っている者が見当たりませんねー」
すると突然、
草むらからガサガサと何かが近付いて来る。
たけるもぼけたも息を呑む。
じっと草むらに目を凝らして待つ。
ガサガサと音は近づいて来て。
ふと何か茶色い“もの”が飛び出した。
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