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飛び出して来たのは…
“熊の縫いぐるみ”
歩いている。そして腕を構えている小さな熊の縫いぐるみ。
「熊…?」
「…熊だな」
たけるもぼけたもきょとん。
「おい、てめぇらあ。おいらのテリトリーに何の用だベア!」
その熊の縫いぐるみは喋った。
しかもなんともシンプルな口癖である。
「喋った…」
「熊が喋ったぞ?」
またしてもきょとんとなるたけるとぼけた。
すると熊の縫いぐるみにたけるが話しかけた。
「オレたちはこの地に守られているパワーストーンを取得しに来たんだ。決して怪しい奴じゃないよ。ただ訳あって今は必要なんだ」
「嘘をつけ!人間共など信用しないベア!あいつらのせいで主人は…」
涙目になる熊の縫いぐるみ。それをぼけたが拾いあげた。
「お前、ケツ…破けてんぞ?」
ぼけたのその言葉に熊の縫いぐるみは奮起した。
「みみみ、見るなぁー!!これだから人間は汚らわしいベア!!」
確かに。
今はぼけた自体汚らわしい。
「好き勝手しあがって…許さないベア!!」
突然霊属性の魔力が熊の縫いぐるみを覆う。
ぼけたが手を離すと熊の縫いぐるみは、大きな熊へと姿を変えてその足元を霊属性の魔法陣が囲む。
「おめぇらまとめでおいらが相手してやるベア!!」
姿が変わっても口調はかわらない熊。
「あーらら怒らせちまったぜ…」
ぼけたが苦笑する。
「先生もやっかいなこと吹き込まないで下さいよ」
たけるはやれやれとポケットから紫のクリスタル、魔属性のパワーストーンを取り出しその形を剣へと変える。
「少年!おめぇ魔属性のパワーストーンを!?良かろう、おいらが相手してやるベア!」
ぼけたも直接魔法だけで加戦しようとしたが、熊に呼び止められた。
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