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たけるは魔力を上げた。
パワーストーンの力によって属性の魔力が増幅されている。
「少年!おめぇは今、何のために戦うベア?」
突然、幻熊はそんなことをたけるに問いかける。
「今ですか?ぼけた先生のためですよ。先生に教えられた知識、感覚、実技、その全てを生かし戦うことが先生を守ることなんです。
“オレは先生の生徒”です、
その先生を裏切ることは出来ません」
たけるは凜として幻熊に伝えた。
――少年よ、
おめぇは白衣の男を見捨てて逃げる裏切りではなく、白衣の男の教えを裏切れないと言うのかベア…。
恩師の教えを生かすことが自分に出来る守ることベアと、
それはつまり、
“ぼけたの教えを守るために戦うと言うこと”
「格好つけんなよ、たける。周りに女の子はいねぇぞ?」
ぼけたがたけるに笑いかける。
「誰が格好つけですか?貴方程の格好つけは居ませんが?」
たけるもぼけたに言い返して口を緩める。
「おーおう、言ってくれるな、俺は髪が乱れちまうからよ動けねぇから後は頼んだ」
ぼけたがたけるに親指をビシッと立てる。
「ほら、ナルシスト疑惑。しかも先生若干、髪薄くなってきてますよ」
「ハゲと言いたいのか!?お前は相変わらず毒舌だなー。これでもなー昔はモテたんだぜ?お前くらいの時にはなー…って、おい聞けぇー!!」
たけるはぼけたを完全に無視して襲いかかる幻熊と戦っていた。
たけるは軽い魔法を放つだけ、幻熊は嫌気がさしたのか闇魔法を発動させた。
「闇魔法…!?」
「最初から消しておけば良かったベア…闇魔法“大熊の怒り”」
たけるに向かい黒い光線が四方八方から向かって来る。
たけるはじっと剣を構えぼけたに教えられたことを思い出した。
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