†3『吐かない恋』

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「す、凄い酔ってます!うぅぅおおぉぉえ゛ぇぇっ!!」 俺は酒だけでなく乗り物酔いも激しいらしく、全力で吐いてしまった…。 観覧車の中は世界が変わった。 「レ…レイラさん?」 もの凄いレイラさんから強力な魔力を感じた俺…。 やっちまった…。 *** 「父さん、今頃ぼけた先生告白中かな?上手くいくといいけど」 「たけるがサポートしたんだ、きっと上手くいくさ」 自販機で買ったジュースを開けてゴクゴク飲む父さん。 「今、あの辺りかな?」 オレと父さんは観覧車を見つめる。 すると…。 ひとつの観覧車が破壊され凄い魔力を持った光線に『ぎゃあぁー!』とぶっ飛ばされたぼけた先生が見えた…。 父さんは口に含んだジュースを吹き出し。 オレはア然と立っていた。 「父さん観覧車ってあんな絶叫マシーンだったっけ?」 「ゴッホゴッホッ…違うと思うぜ…」 こうしてぼけた先生の恋は “吐いて”“儚く” 終わったらしい…。 .
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