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その頃たけるは…。
学園に向かい走っていた。
***
谷川先生が危ない…。
この魔石をどうしてオレなんかに…。
これが無かったら先生は…!
オレは先を急いだ。
谷川先生が男の人に襲われている!
「谷川先生ー!!」
谷川先生が振り向きオレを見る。
「たける君!どうして君がここに?」
「先生が心配で…」
先生を襲った男が話し出し。
「久しぶりだなぁ先生…随分と弱くなったな。本当は力を抑えてるんじゃねぇのか?」
「一体何が目的だ!何故私を狙う?」
男は険しい顔で話す。
「しらばっくれるなよ…人殺しが」
――人殺し!?
また男が語り始め。
「俺の本名はジェルト=アーク。あんたの殺したガルド=アークの息子だ」
谷川先生は驚き話し。
「ガルド=アーク…お前がその息子とは…」
男は拳を握り閉めて話す。
「俺はこの七年間で強くなった…全てはあんたへの復讐のために!!」
男は風の魔法を使い谷川先生を吹っ飛ばした。
「ぐあっ!」
「先生!!」
何故かオレには魔法を当てなかった男。
「ガキは下がってな…」
谷川先生がゆっくりと起き上がり男に話す。
「ジェルト…お前は何故その事を知っている…?」
「“あの方”から聞いたんだ…正確にはこの王国のあんたに最も近い存在であり、あんたには最も遠い人物さ」
「そいつは誰だ…」
谷川先生の声が低くなる。
「言わねぇよ、人殺しのあんたなんかには」
男は谷川先生を睨んでいる。
「先生が人殺しだなんてそんなの嘘だ!そうですよね?…先生?」
オレは先生の真実が知りたくてそう言った。
「…ジェルトの言ってる事は本当さ…」
――そんな…。
男が微笑して話し出した。
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