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―「お母さん?お父さん?どこにいるの?」
美緒が五歳の時の事だ。美緒は両親に捨てられた。両親は借金を抱えていて美緒が寝ている時に、夜逃げした。
『おい、このガキか?売り飛ばされるガキは?』
『ああそいつ、そいつ。とっとと縛って車に乗せろ。』
美緒は捨てられただけではなく売り飛ばされた。
『大人しくしろよ。』
美緒の腕が引っ張られた。
「やーっっ!」
美緒は掴まれた腕に噛みつき、一目散に逃げた。
『てめえ…、殺してやる!待ちやがれっ!』
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