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昔一国の王が城を建てようとした。
建設中に、王が不治の病で亡くなったため、遂に王が城を拝む事はなく終わった。
王の意向を守ろうと、形だけは城を完成させた家来たちは、その立派なたたずまいを放っておくわけにはいくまいと、自分達で住む事にした。
しばらくして、国の人々は家来たちを見ない事に気がついた。
城を訪れた人々は、その光景に絶句した。
そこには、血を流し、倒れる家来たちの痛々しい死体が床一面に広がっていたからである。
以来その名前の無い城を人々は…悪魔城…と名付けて恐れている。
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