行列のできる救急外来

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行列のできる救急外来

急患はいつどこで出てくるかわからない。 タイミングが悪ければ急患は同時に多発し同時に来院することもある。 だが、それに対応する医師の数は増えるわけではない するとどうなるか? …行列ができるのである。 とある日の一人ぼっちの救急外来。ここまでは軽症ばかりで平和だったのだが、電話がその状況を一変する。 救急隊A「救急搬送依頼、50歳男性屋根から落ちて受傷………」 私「はい、どーぞー」 同時に別電話からまたお電話 救急隊B「搬送依頼です。20歳女性、急に呼吸が苦しくなり手足がしびれてきたため救急要請…」 私「過換気症候群かしら~どうぞどうぞ~」 電話を切るなり再度電話あり。 救急隊C「貴院通院中の72歳女性、一時間前からめまい症状……」 私「かかりつけか~仕方ないですな。ちょっとお待たせするかもしれませんがどうぞ~」 その3分後また電話が 救急隊D「自動車同士の交通外傷で3名受傷。いずれも軽症ですが搬送受け入れお願いします。」 私「流石にちょっと救急車他に3台受けて難しいかと。他あたっていただけます? 救急隊D「○○病院は今日当直が内科で外科は診れないとのことなんですよ…」 私「うーん…非常に待たせるかもしれませんがそれでもよければ。」 …ということで一度に急患計6名、救急車6台の搬送を引き受けることに。 数分後病院にどんどん近づいてくるサイレンの大合唱。 一台目が到着し、状況を聞いていてもサイレンがうるさくて聞こえない。 救急外来の前に救急車が列をなしお待ちかね。 救急外来看護師が陰で目じりを吊り上げながら激怒 看護師「こんなに一度に来て無理!」 私「すみませんすみません(そーはいってもねぇ…)」 
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