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平凡な日常、平穏な生活 それらは僕らを守っているのだと気づかされる 何も起こらなくて良いのだ安全に生きていける事を僕達は望んでいるのだから 現に僕は非日常に足を踏み出した途端 頬が無くなった 悲しい事に一生「グヘ」としか発音出来なくなった まあ嘘だか 僕は今保健室にいる 僕が意識を失い眠っていた間に何かされたのだろう ――肉体操作しか出来ない筈だ―― ついさっきの彼の発言が僕の頭の中で綺麗に再生される 有り難いことに僕の頬が前とかわりなく完璧に治っている まあ犯人はだいたいは分かってはいるが 十中八九。中年の男だろう
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