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僕が席についてしばらくしたあと
白髪まじりの眼鏡をかけた少し小肥りの男性が教室へ入ってきた
「ん。どうしたユタカ?そんな暗い顔して、どこか具合でも悪いのか?」
教室で立ち尽くすユタカを見て白髪まじりの男はそう声をかける
「いえ大丈夫です先生」
別に心配している訳ではないらしくユタカが話し終える前に教卓へ向かっていた
寂しそうな顔をして目の前の白髪まじりの男にそう告げたあと
ユタカは少し逡巡しその後でいそいそと席についた
「そうかまあ大丈夫ならいいんだが」
「自己紹介をしよう私の名前は内田孝則。主に社会を担当している」
下手な字だった
筆記体のつもりなのか
んを一行書き続けただけにしか見えない
黒板に自分の名前を書き終えたようで、社会の男はそう言った
一呼吸程間を置き社会の男はまた話し始める
「なあお前達、この都市についてお前達はどれだけの事を知っている?」
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