敗戦

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結局父の背中を、作り笑いを見詰めることしか出来ないまま… 父は戦場へ旅立って行きました。 笑顔で国旗を振りながら父を見送る近所の人達。 父を無理矢理戦場へと引きずり込んだ彼らを涙に濡れた瞳で睨みつけ私は父に手を振りました。 幼いながらに私は悟りました。 父が志願させられたのは特攻隊。 父はもう帰ってこない。 父の笑顔、温もりはもう遠い所へ行ってしまうのだということを…
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