敗戦
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道を歩く度に鼻をつく、何かが焦げたような臭い。 宛てもなくさ迷う人の流れ。 随分遠くまで見渡せるほどに、 何もかもが無くなってしまった私の町。 瓦礫や人の死体だけはそこら中に転がっているのに。 気がおかしくなりそうになるのを堪えながら、 痛む足を引きずりながら、 弟の手を引きただただ歩く。 歩き始めてからもう既に、3回目の朝が訪れようとしていた。
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