『おそうじ』

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『おそうじ』

「さて、どうしたもんかな…」 あたりを見渡して、思わずつぶやく。 ここは本当に私の部屋なのか…。 机の上は古い教科書が山積み、 タンスの引き出しは開けっ放し、 押し入れからは古い段ボール箱、 床は足の踏み場もないほどモノが散乱。 まるで台風が過ぎ去った後のように、部屋の中は散らかりきっている。『修羅場』とは、まさにこのような光景を指すのだろう。 はあ…。ついさっきまでは、居間のコタツで「ぬくぬく」と極楽気分に浸っていたのに、ひどい落差だ。 あっ、念のため言っておくと、これは掃除の途中経過だったりするのである。
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