46人が本棚に入れています
本棚に追加
シエル
「初めて知ったよ…」
シエルが驚いた表情でいると、ノイズは微笑んだ。
ノイズ
「言ってなかったからね。」
シュリ
「………でも、そんなものを貰ってもいいんですか?」
ノイズ
「あ、いいんですよ。その薄手では寒いですしね。」
シエル
「あ、おじさん。僕のは…?」
シエルは手に持っていた剣と首飾り差し出すように見せると首を傾げた。
ノイズ
「お前のは剣はお前の父親の、首飾りはお前の母親の形見だよ。」
ノイズはシエルをみた。
シエルは俯きながらノイズに尋ねた。
シエル
「………おじさん、母さんが死んじゃった後、小さかった僕を引き取ってくれたんだよね?母さんの知り合いだったとかで…」
ノイズ
「…ああ」
シエル
「なんでそんな事まで知ってるの…?」
シエルは真顔で尋ねた。
ノイズは少し黙っていると、小さい声で呟いた。
ノイズ
「…私も、ハイナの…」
シエル
「…へ?」
ノイズ
「なんでもないよ。さ、いきなさい。レイテルが行ってしまうぞ?」
ノイズはシエルの背を押した。
シエル
「わっ!ちょっとおじさん!まだ話が…」
ノイズ
「仇を取るんだろう?一刻の悠長もしてられないだろう?早く出発しなさい。」
シエル
「もう……」
シエルはブツブツ言いながら家を出た。
シュリも続いて外に出ようとすると…
ノイズ
「あ、シュリさん。」
シュリは振り向いた。
最初のコメントを投稿しよう!