第28話 薔薇の湯!再び!

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「そうだ。観光課は観光客を呼び込むのに必死だ。映画のロケ地は良い観光になる。地元で有数の観光スポットであるこの温泉について、役場の観光課が知らないわけがない。きっと詳しいはずだ。あの女も役場までは手を回してないだろう」 「さすが拓郎!そうと分かれば、さっそく行動よ!」 「先輩!僕も行きます!」 手を上げた章介に、俺は首を横に振る。 「章介はダメだ。いつ、映画の影響下に入るか分からない。影響下に入ったなら、根源破壊をする俺達の邪魔をするだろう」 「大丈夫です!もう絶対に影響下には入りませんから!先輩の邪魔をしたり、令状なしに逮捕したりしません!」 「・・・・とにかく、章介はここにいろ。美奈、行くぞ」 「うん」 俺は美奈とともに一階へ降り、宿から駐車場へ出る。 「車はどこだ?車で来たんだろ?」 「あそこよ」 美奈が指差した先には、一台の救急車が停まっていた。 「あれで来たのか?」 「うん、ジャックして。でも、五日経ったけど、ずっと置いたままなの。警察が来てもおかしくないのにね」
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