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それを見て亜紀は再チャレンジをする。言われた通りにやっているつもりだが……おそらくは不器用なのだ。今度は巻けたが形がいびつで端からはボイルしたエビが尾を伸ばしていた。
それを一気に小さな口に入れる。
「……美味しい」
初めて聞く亜紀の声。ピアノのように澄んで弾かれたようなその声が言葉を伝える。
「良かったわ。自分で作ると余計美味しいでしょう?」
今度は三人で食べる。夫には缶ビール付きだ。
こんな賑やかな食卓は初めてだった。
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