◆棘

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翌日、裕子は亜紀を連れて小学校に向かった。前にいた施設とは学区が違うため、転校扱いとなるために挨拶に来たのだ。 学校は亜紀の足でも歩いて15分程の近い距離にある。 「はじめまして、亜紀ちゃん」 校長先生と担任になる先生は亜紀を暖かく迎えてくれた。担任の先生は既に熟練の中年の女性で人見知りをする亜紀でもすぐになつく事が出来て、ベテランとしての子供の扱い方を目の当たりにする。 転校の手続きなどは施設側が先にしていてくれたので最低限の書類確認だけで済んだ。亜紀は担任に連れられて学校を案内してもらう。
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