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店に到着し、カートを押していると先日亜紀と来た水筒売り場で首を傾げた。特に気にして見ていた訳ではないがたまたま値札に目がいったのだ。 「これ、一番安い…亜紀ちゃんたら…」 小学校三年生となればお金の価値も少しわかっている年頃だ。亜紀は売り場で一番安い水筒を買ったのだ。使いやすさでも色でもデザインでもなく金額だけを見て選んだのだ。 裕子はピンクのチェック柄の水筒を手に取りレジに向かった。そして同じカゴの中には紙ヤスリも入っていた。
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