◆口

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声の主は亜美の兄で和志だった。三人は順番に眺められる。 「ぷ…プリントを持ってきたんです。亜美ちゃんはいますか?」 「亜美……たしか今日は病院に行っているんだ。渡しておいてやるよ」 居ないと言われればそれ以上は何も言えない。プリントを渡してもらえるよう頼んで三人はマンションから立ち去る。 「お兄さんがいたなんて知らなかったよ」 びっくりしたねと結希が相変わらずののんびり口調で言う。 走って公園までやって来たものだから喉がからからだ。交代で水道の水を飲む。それからコンクリートの地面に絵を描いたりゴム跳びをして遊ぶ。
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