◆心

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亜紀は手紙の通り人見知りがあり、ココアを飲んだあと部屋に閉じ籠ってしまった。 (無理強いしたらいけないわ……せめて自分の部屋だけでも落ち着ける空間になるように慣れてもらわなきゃ……) 呼んで話をしたいという欲望を必死に堪え、荷物の片付けをまだしているはずと自分に言い聞かせる。 気を紛らわすかのように台所に立ち夕飯の支度をする。海老の背わたを抜きながら明日は亜紀の転校する学校に挨拶に行くんだったと思い出した。 (あとでもう一度資料を見ておかなければいけないわね……)
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