平穏な日常

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「なに二人で話してんの?早く行こうよ!」 神原と川島はそう言った。 「あ、ああ行こうか。」 俺たち4人は教室を出て廊下を歩いた。 「んー今日はみんなでカラオケでも行く?」 神原はそう提案した。 「いいねぇー、私はおっけーだよぉー」 川島は承諾した。 「俺のアニソンを聞けぇぇぇぇ!」 「「湊(土谷)はちょっと黙れよ。」」 「相変らず行きぴったりですね!アンタら!」 そう言われて神原は俺の顔をみて微笑んだ。 それだけで俺は幸せな気持ちになった。 こんなちっぽけなことで幸せを感じてしまうなんて、ちっぽけな人間なのかもしれない。 でも今はそれでもいいと思った。 けれどいつかは今より高みの場所に踏み出さなければならないのかもしれない。 その時俺はどんな顔をしてるんだろう。 笑っているんだろうか?幸せに満ちた笑顔をしているのだろうか? その時になるまで分からない。 だから今は神原のことをもっとよく知ろうと思う。 それが今の俺に唯一できることだと思うから… 「カズ君も行くよね?カラオケ。」 「ああ、俺も行くよ」 「だったらどこに行こうかなぁ~、駅前のでいいよね皆?」 川島は言った。 そして俺達はカラオケボックスに向かった。 この後、俺と神原の関係が悪くなるなんて思いもしなかった…。 そう、アイツに会いさえしなければ…。
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