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私はいつもの通学路を歩いて学校へ向かった。
気持ちは沈んでいた。
本当は学校だって休みたかった。
でもいつも友達に「元気っ子」って呼ばれてる私が学校なんて休んだらきっと皆心配するだろう。
そしてきっと一番心配するのは…カズ君だと思う…。
昨日カズ君が知らない女の子とキスをしてた。
そしてカズ君はその女の子を抱きしめていた。
胸が苦しかった。
一秒でも早くあの場所から離れたかった。
カズ君の…あんなことをしてる姿なんて見たくなかった…。
でも結局は私のエゴでしかないかもしれない。
だって恋をするのは自由だもんね。
カズ君に好きな人ができても私がそれを止める権利なんてない。
だって私達ただの友達なんだもん…。
せっかく私の唯一の大切な人が出来たと思ったのに…。
でもあの子が誰なのかは、すっごく気になる。
さすがにカズ君に直接聞くわけにもいかないし…。
土谷にでも聞いたら分かるかな…。
「カズ君あの子と付き合ってるのかな…。」
不安交じりの声で呟いた。
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