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「ういーっす。三人ともおはよ。」
一瞬誰だかわからなかった。
来たのは間違いなくカズ君。
でもひとつだけ私の記憶のなかのカズ君と違ったとこがあった。
「・・・お前、髪を黒に染め直したのか?」
土谷が言った。
「あぁ、朝一で美容室に予約入れてな。」
「・・・てことは美香ちゃんとやり直すの決めたのか?」
「あぁ。」
「それがお前の決意か?」
「そうだ、これが今の俺に出来る精一杯のけじめだ。」
「そうか・・・お前が決めたんなら僕はなにも言わないよ。」
「お前になんと言われても俺は気にしないけどな。」
「ちっとは空気よめよ!」
いつも通りのカズ君と土屋の会話だった。
でもひとつだけ気になったことがあった。
「カズ君・・・美香ちゃんって誰?」
私は決心して聞いた。
「あぁ・・・美香は俺の元カノで昨日、また俺の彼女になった。」
「そっか・・・。」
やっぱりか。と私は呟いた。
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