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「でもそれと髪を黒に染めるのにどんな関係があるの?」
私は笑顔を作りカズ君に聞いた。
「一度、俺と美香は距離をとろうってことにしたんだ。で、俺がまた美香と付き合おうと思ったら茶髪から黒にするって約束をしたんだ。」
「なにそれっ!面白い約束したんだねカズ君!」
私は無理に笑った。
「笑うなよ・・・。コレでも俺なりの決意だったんだから。」
カズ君は顔を真っ赤にして俯いた。
「・・・美香ちゃんを大切にしてあげるんだよ?」
「当たり前だろ。」
今度は真剣な顔で言った。
あぁ、やっぱりカズ君はカッコイイな・・・。
私はそう思った。
美香ちゃんがすっごく羨ましかった。
「・・・私が美香ちゃんより先に告白してたら私と付き合ってた?」
映里が私の顔を見た。
多分こんなことを言った私を心配してるんだろう。
「・・・えっと俺は・・・・」
「冗談だよっ!ちょっと困らせちゃったね。ごめんカズ君っ!。じゃあカズ君も一緒にご飯食べようよ!」
「・・・わりぃ。今日は今から美香と買い物とか色々いくから今日は早退するんだ。」
「えーサボりはだめだよ~!」
映里はそういった。
さっきからずっと土谷は黙ってる。
なにを考ええるんだか分からないけど、すっごく真剣な顔で俯いていた。
「まぁ美香待たせたら悪いから俺いくわ。じゃあな。」
カズ君が教室を出て行った。
私はその背中を見つめた。
今日は、カズ君がとても遠く感じた・・・・。
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