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俺はなんとか教師にばれることなく学校を抜け出すことに成功した。
美香も美香だ。こんな時間に買い物に付き合えなんて。
「ま、そういうところがアイツらしいと言えばアイツらしいな。」
俺は小さく微笑んだ。
なんだかんだいって美香に会うのが楽しみなのだ。
美香との待ち合わせ場所に向かっている途中、ふと神原の言葉を思い出した。
(「・・・私が美香ちゃんより先に告白してたら私と付き合ってた?」)
どうなのか自分でも分からない。
たしかに神原のことは嫌いではない。
けれど美香のことも嫌いではない。
「俺は結局、美香が先に告ったから付き合ったのか・・・。」
その自分が言った言葉を否定できなかった。
そんなことを考えていると、美香との待ち合わせ場所に着いた。
すると手を大きく振っている女子がいた。
「カズーーーこっちこっち!」
当然美香だった。
「・・・アイツは何歳だよ。」
そう呟いて美香の元へ向かった。
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