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「なんか私達、付き合って最初のデートみたいだねっ。」
美香は、てへへと言いながらそう言った。
「まぁ実際は最初のデートになるんじゃね?だって俺らはこっからやりなおすんだろ?」
「まぁそーだねっ」
俺達はそんなことを話しながら手をつないで歩いた。
「ねぇ、カズどこ行く?」
「は?お前行くとこあるから俺を呼んだんじゃないのか?」
「そんなの口実に決まってんじゃん!だってカズは学校抜け出して遊ぼうって誘っても来ないでしょ?だから理由をつけたの。」
「お前、性格の悪さ変わってねぇな・・・」
「まぁーね!でも変わったとこもあるよっ。」
「ん?どこだよ。」
「それはねー、前よりカズのことが好きになった。」
美香はそんなことをサラッと言ってくる。
俺は急のことでどう返答していいか迷った。
「カズはどう?私のこと考える時間とか増えた?」
またまた、そんなことを微笑みながら聞いてくる。
「あぁ・・・。増えたよ。」
俺は恥ずかしくなって短く答えた。
「ホントに~?」
美香は俺の顔を覗き込んでそう聞いてきた。
ちょうど顔も近かったから俺は美香にキスをした。
数秒後俺と美香の唇が離れた。
「なによ急に・・・。」
美香は俯いてそう言った。
「いや言葉で言うよりこっちの方が早いかなーって思ってさ。」
「んー。反則っ!」
美香は人差し指を俺につきたてそう言った。
「なにが反則だよ?」
「なんかわかんないけど反則っ!」
「いや意味わかんないんだけど・・・。」
「そういうのは禁止っ!」
「じゃあもうお前にキスしちゃいけないのか?」
「え、そういうわけじゃ・・・」
美香はすこし戸惑った。
俺はそんな美香をこの上なく可愛いと思った。
実際美香は学校では結構人気があるらしく、告られてりもするらしい。
そんな美香が今俺と付き合っている。
そんなことを思うと自然と頬がゆるんだ。
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