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「わ、私と付き合ってくれ・・・る?」
「えっと…あのさ神原。」
「う、うん…」
「俺ってさ、今までお前とあんまり関わってないじゃん?」
「う、うん…」
だんだん神原の声が小さくなってくる。
「だからさお前とは付き合えない。」
神原はビクッと体を震わせた。
「そっか…そうだよね…」
今にも泣きそうな顔をし始めた。
「…ごめんね!」
神原は俺に背を向けて走ろうとした。
「神原っ!」
俺は神原の腕をつかんだ。
「俺はさ、まだお前のことをよく知らない。だから俺はお前のことをもっとよく知りたい。だからさ、とりあえず・・・友達からってことで・・・いいかな?」
「…うんっ!」
神原は手で涙をぬぐった。
「でもなんで私なんかに興味があるの?」
「そりゃあ、いくら手紙を読まれたからって初対面の奴にホウキでぶん殴るやつなんて、そうそういないからな。」
神原は顔を真っ赤にした。
「あ…えっと…ごめんね?」
「なんで疑問系なんだよ。」
俺は思わず吹き出した。
そうして俺たちの友達関係が始まった。
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