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「おい」
遊佐先輩の背中を見送っていると、背後からソウに呼びかけられた。
「あ、終わった?」
「帰るぞ」
おや。
なんか不機嫌だな?
「おつかれっしたー」
体育館を出て、沈黙のまま二人で校門に向かう。
「遊佐先輩と何話してた?」
ソウが前を向いたまま聞いてきた。
「何って……。特に何も」
「変なこと言われなかったか?」
「変なこと?うーん……例えば?」
「いや、言われてないならいい」
何だ?
そういえば、ボールぶつけられる直前にあたしに興味があるとか言ってたような……。
いやでも興味っていっても別に変な意味じゃないだろうし、こんなこと言うとあたしがすごく自意識過剰みたいで恥ずかしいし。
うん、これは言わなくていいか。
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