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澄み切った空の下、僕、北原誠一は学校の運動場に立っていた。
ルール説明が終わった2日後、ゴールデンウイークが明けて学校が始まった。
そうすると目を見張るような変化が。
……なんと、半分以下だった出席率が95%まで上昇!
もちろん、理由はあのTPP。勉強、運動、芸術に励めば評価が上がると言われては、いつも通りだらけるわけにもいかないだろう。
学校代表になれば5000万円もらえるのだから……
今は体育の時間。
僕たちのクラスではソフトボールが行われていた。
「誠一の打順だぞ」
……さあ、頑張ろうかな。
明希人君に呼ばれたため、僕はバッターボックスへ足を踏みいれ、軽く足元の土を慣らしながらピッチャーを見つめた。
少し打てるかどうか不安なのか、心拍数が上がっているのが自分でもわかる。
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